株式会社TSIソーイング

| コメント(0) | トラックバック(0)
TSI見出し.png

 工場に入ると、視界を埋め尽くす無数のミシンに、手際よく製品を縫うスタッフ。ハンガーに掛けられた完成品にはよく知るブランドのタグが...。「このブランドの商品が宮崎で作られているなんて!」と感動した今回の訪問先。「ビッグブランドはありませんが、個性的なブランドが集まっています」と謙遜する株式会社TSIソーイング代表取締役社長の西内渉氏ですが、ゴルフウェアのパーリーゲイツや、セレクトショップのナノユニバースなど、大人気のアパレルブランドを展開する株式会社TSIホールディングスの製造部門として、原材料の仕入れから縫製、仕上げまでを一貫して行っているのが株式会社TSIソーイング宮崎工場です。そこで今回は、西内社長に会社の概要から今後の展望まで話を伺いました。


外観.png

まずはグループの概要を。

西内 弊社の母体は、アパレルメーカーの株式会社TSIホールディングスで、百貨店や駅ビル展開のナチュラルビューティーベーシック、ボッシュ、マーガレットハウエルをはじめ、パーリーゲイツやマスターバニー、ピン等のゴルフウェア関連、セレクト系ではナノ・ユニバース、ローズバッド等50以上の自社ブランドを展開しています。

 そして、弊社「株式会社TSIソーイング」は、TSIホールディングスの縫製事業を担う工場として、宮崎工場と山形県米沢市にある米沢工場の2工場を保有しており、その他国内13社の協力工場と協業して、国内の自社製品の8割程を製造しています。ジャケットからブラウス、スカート、パンツ、カットソー、Tシャツに至るまでフルアイテムを製造し、自社・他社製品を合わせて、年間の生産量は約10万着です。


宮崎工場の従業員数は。

西内 現在111人です。毎年新卒採用も行っており、平均年齢は42歳と若く、休日には従業員同士で集まったり、食事をしたりとコミュニケーションも活発です。お陰様で職場の雰囲気はとても良く、それが働きやすさにつながっているのか離職率も低く、人材にはとても恵まれているなと感じています。


TSI宮崎工場内観.png

技術力の向上に尽力している。

西内 近年はアパレルからのオーダー数が減り、多品種少量生産が主流となっています。そのため、単能工ではなく多能工を目指した技術の習得を目標に、本人の適性を見ながら、新卒者でも即戦力として少人数のチームに配置しています。プレッシャーもあるでしょうが、物作りが好きで早く仕事を覚えたいと努力してくれますし、チームの責任者も作業をスムーズに進行できるようしっかり教え込むので、技術の習得は早いと思います。特筆すべきは、23歳までが出場可能な「技能五輪全国大会」において、一昨年と昨年の2年連続で同じ従業員が県代表に選抜され、2大会とも銀メダルを獲得しました。素晴らしい成績ですが、本人は金メダルが獲れなかったことが悔しかったようで「今年こそは金メダルを獲る!」と闘志を燃やしています。彼女の頑張りを見て、今度は後輩達が「あの先輩の様になりたい!」と技術に磨きをかけるようになり、技術力向上の好循環が生まれています。


新しい取り組みも。

西内 昨年4月、新型コロナウイルス感染症の影響で、医療用ガウンの輸入がストップしたことで、政府から国産ガウン製造の要請をいただき、協力工場と合わせて600万枚を製造して納品しました。また、自分達で何か出来ることはないかと、弊社でのみ調達しうる抗菌効果を持つ銅のミシン糸と、裏地には制菌加工のメッシュを張り合わせた機能性マスクを新たに開発しました。2種類のマスクをグループ全体に2万枚配布したほか、近隣からの依頼も受けて合計8万枚を生産し、現在も弊社のECサイトで販売しています。


製品防護パンツ.png

独自の商品もある。

西内 以前森林組合の方から、伐採時にチェーンソーの刃が当たって怪我や死亡する例があるという話を伺ったことに端を発し、チェーンソー防護パンツの開発・販売を行っています。2年前にドイツの検査機関で試験を行った際は、弊社の商品のみが全項目で合格判定をいただき、世界・ヨーロッパ・日本の3つの基準をクリアした非常に機能性の高い商品で、頑丈さは折り紙付きです。林業従事者の方にぜひ活用してほしいと思います。


最後に今後の展望を。

西内 現在、国内に流通している繊維製品の98%が輸入品で、国内生産は2%です。その2%の中に残り続けていくためには、高付加価値、短納期、そして幅広いアイテムを製造できる工場であることが必要であり、優秀な縫製スタッフの育成が最重要です。加えて、これまで培ってきた技術力を応用して、開発から設計まで自社で出来るようになれば、顧客へのより直接的なアプローチができるのではないかと考えています。最近は個別の依頼にも対応しており、先日は地元企業様からトートバック作製のご依頼をいただきました。こうした様々なご要望にも柔軟に対応できるよう、今後更に技術力を高め、多彩な縫製技術を持つスタッフの育成にも尽力しながら、よりグループに貢献できる工場を目指していきたいと思います。


マスク色々.png

Categories

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 株式会社TSIソーイング

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.blog-journal.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/548

コメントする

2021年10月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31