豊栄グループ

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 急速な高齢化に伴い次々と福祉施設が乱立する中、予防から看取りまで、高齢者の状況に応じたロングタームケアを中心に、ほぼ全ての介護支援を提供する都城市の豊栄グループ。今日は豊栄グループの今後を担う、豊栄グループ総括清水歴氏、ロングタームケア推進部部長清水貴子氏、豊栄アカデミー最高執行責任者リーロイ・エドワーズ氏、国際担当責任者ブライアン・ウィー氏にそれぞれ施設の特徴や今後の展望等を伺った。

全体の概要

まずはグループ全体の概要を。

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清水歴 豊栄グループは1979年の設立以来34年を迎えます。「健康で生き生き豊かな老後社会をつくること」を基本理念に、予防から看取りまでを行うロングタームケアを推進しており、ご利用者様数は1000人弱、従業員は511人となります。都城市を中心に29施設を展開しており、福祉、医療、農事法人、NPO、日本語学校に至るまで幅広い事業を行っています。

ロングタームケアの概念

グループの核となるロングタームケアとは。

清水貴子 ロングタームケアは「長期ケア」という意味で、ご利用者様の状態の変化に応じたその時々に最適なサービスの提供を行うというものです。グループ利用の開始時に、医療・福祉・住環境という3つの側面からアセスメント行い、まずはご利用者様の現在の状態を正しく把握します。その結果をもとに、ご利用者様がどの事業所で、どのようなサービスを受けるのか、各分野の専門職がチームとなって会議を行い、その提案に基づいて、コーディネーター役となるケアマネージャーがご利用者様やご家族の要望を汲み取りながら最適なケアプランを作成します。サービス利用開始後もご利用者様の状態の変化に応じてアセスメントを行い、よりご利用者様の現状に即したサービスをご提供しています。

各種事業

現在取り組んでいる事業は。

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清水歴 ハード面では、地域のニーズに合わせて、現在特別養護老人ホームの豊望園と財部寿豊苑を増築しております。

ソフト面では、必要な情報が必要な時に入手できるという福祉と医療の情報の一元化に取り組んでいる他、最も特筆すべきは、3年前から取り掛かっている当グループ独自の介護パス(マニュアル)の作成です。近年介護業界では、エビデンス(科学的根拠)に基づく介護の必要性が叫ばれており、介護に関する基礎知識はもちろん、ご利用者様お一人お一人の状況をしっかりと把握し、それぞれの動作ごとに裏付けされた根拠のある介護をすることが大切だと言われています。その実現に向けて、福岡大学教授のご指導のもと、1人の職員が1人のご利用者様に対して、「何を」「どれくらいの時間をかけて」行っているのかという時間を調査し、全ての介護動作の数値化を図りました。想像を超える膨大なデータ量に狼狽しながらも、徐々に各動作の理想的な数値が具現化されており、来年度には豊栄グループ独自の介護マニュアルが完成する予定です。

そのマニュアルが人材育成に一役買う。

清水歴 どれだけ優れたマニュアルが完成してもそれを現場で実践できなければ意味がありません。そのため、マニュアルの完成後は、それを活かした人材教育をどのように行っていくかが課題となります。これまで、介護業界は現場主義がほとんどであり、一般企業のような新人育成研修とは異なるカリキュラムとなっていました。しかし、今後福祉施設の競争激化を生き抜いていくためにも、マネジメント能力の養成と合わせ、当グループの根底にある「ご利用者様が第一である」という思いを共有する人材の育成が必須となります。そこで、マニュアルの作成に先駆けて、今月から従来の現場や会議等での教育に加え、一般教育や座学などを含めた新しい専門教育の場を設けていく予定です。その一環として、4月から職員50人を対象に、グループの創設者である清水豊会長が自ら当グループの歴史や理念を教育する"豊塾"が開始されています。こうした取り組みを通して、職員全員が足並みを揃え、ご利用者様にとってより快適な施設作りを推進していきたいと思います。

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日本語学校の開設

先月、新たに日本語学校を開設した。

リーロイ 今年の48日にグループ初となる日本語学校を開設しました。当校のポイントは、海外で看護師や介護士を目指している人材をターゲットにしているという点で、第一期生はインドネシア人8名、フィリピン人9名の計17名が入学し、大半の生徒は自国で看護師資格を取得しています。カリキュラムに沿った日本語の学習や、日本の文化体験の他、生活費支援の一環として、当グループ内の介護や医療の現場でのアルバイトも行っています。2年間のプログラム中で、日本語能力検定最高レベルのN1取得を目標にしており、非常に高いハードルではありますが、合格を目指して職員全員で支援していきたいと思います。

さらに第2期生の募集も開始している。

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リーロイ 10月からは新たに第二期生となる20名の人材の入校を検討しており、現在面接等による人選を行っている段階です。今後、さらなる留学生の受け入れ拡大を目指し、生徒達が在学中の期間を少しでも快適に生活できるよう、学校や日常生活の支援に尽力していきたいと思います。

介護と国際化

介護事業での国際化という先進的な取り組み。

ブライアン 当グループのように、国際室を有する施設は非常に特徴的であり、日本の福祉のノウハウをどのように海外に紹介していくかが私達に課せられた使命だと感じています。私自身、以前はアメリカの福祉施設で勤務していましたが、日本のきめ細やかな配慮やホスピタリティは海外と比べてもレベルが高く、とても素晴らしいと感じています。当グループ独自のマニュアル作成から、日本語学校の開設まで、着々と蓄積される豊栄グループオリジナルのノウハウを世界中の人に提供できるよう、海外と当グループの架け橋となるべく、国際化の推進に尽力していきたいと思います。

今後の展望

最後にそれぞれの展望を。

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リーロイ 今後、日本語学校を確立していくことが私の大きな目標です。国際化とは、文化の受け皿となるだけでなく、情報を自ら発信していくことも大切です。当校で学んだ生徒達が自国に戻った後に、当グループのノウハウを活かして、祖国に貢献できる看護師となってくれることを願いつつ、ゆくゆくは日本で活躍する外国人の看護師・介護士を育てていけるよう、学校の拡充を図っていきたいと思います。

ブライアン 今後は、アセアン諸国だけでなく、さらに広く世界に通じるネットワークの構築を行っていきたいと思います。福祉に国境はありませんので、海外の素晴らしい点は率先して取り入れながら、一方で、日本の福祉の素晴らしさを世界に共有して行くために、日本という枠を取り払い、アジア一帯を地域とした、地域貢献を行っていきたいと思います。

清水貴子 ブライアン同様、私も以前はアメリカの福祉施設で勤務していましたが、帰国後に感じたのは日本のホスピタリティの素晴らしさでした。この精神を広く海外に広めていくために、微力ながらグループの国際化に尽力していきたいと思います。またロングタームケア推進担当としては、今後、アセスメントのさらなる定着を図り、各ご利用者様に最適なケアプランの作成をしっかりと行っていきたいと思います。

清水歴 ロングタームケアの推進や、国際化等、他の福祉施設にはない当グループ独自の利点を最大限活用しながら、今後もご利用者様はもちろん、職員にとっても「豊栄グループに入って良かった。」と感じてもらえるような施設作りを目指していきたいと思います。

お忙しい中ありがとうございました。(聞き手・酒井里佳)



<クリニック>

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足立 平成6年の開院以来、豊栄グループのご利用者様のかかりつけ医として、ロングタームケアに沿った高齢者の身体的な健康管理や、罹患時の治療に携わる他、地域の皆様にとっては町の診療所として、特に認知症やパーキンソン病など、高齢者に多い疾病に対応できる様々な医療サービスを提供してまいりました。今後もグループ内外との連携を図りながら、地域のかかりつけ医としての役割と機能の充実、リハビリテーションの強化、認知症専門医療機関としての特性を活かしながら、さらに地域に開けたクリニックを目指し、予防医療を充実させていきたいと思います。

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