ほおずき

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 スタイリッシュな外観が目を引く、今年の3月に移転新築オープンした施設「ほおずき」。ハード面の素晴らしさはもちろん、最も誇るべきはスタッフの素晴らしさ...そう語るのは合同会社アズマ代表社員の東真苗美氏だ。そこで今日は新施設「ほおずき」の誕生話から今後の展望までを広く伺った。

■開所の経緯

―まずは会社設立の経緯を。

 高校卒業後に福祉業界に入職して以来、介護現場や相談員を経て、様々な介護の需要を実感しました。そこで、当時勤務していた会社を退職し、自分が良いと思えるデイサービスを作りたいという思いから、退職2カ月後に合同会社アズマを設立し、翌月末にはデイサービスをオープンしていました。その時のことは、今考えても本当に勢いでしたね()当時は3人の子供を育てている状態で、全く不安がなかったとは言えませんが、「今やらないで後悔するよりも、やるだけやって後悔した方がいい。」という主人からの強い後押しが大きな弾みになりました。

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―そこで前身となるデイサービスがオープンした。

 平成207月末に宮崎日大高校の柔道部寮跡地を改修し、デイサービスとしてオープンしました。築50年を超える建物でしたので、施設の不備はマンパワーでカバーと言わんばかりに、とにかくスタッフと懸命に働きました。おかげで、施設内は毎日笑いの絶えない明るい現場でした。

―その後、現在の「ほおずき」のオープンを迎える。

 以前のデイサービスは5年間運営を行っていましたが、施設に関する規制化が強まる中、いよいよ移転を検討していた頃、運良く銀行との融資の相談もまとまり、いざ移転をと思いきや、思うような土地がなかなか見つからず、3年間探しました。その間に法律や制度の変更があり、これから先デイサービスだけでは多様化するニーズにそぐわないのではと、住居を含めた現施設の構想が具現化しました。

■新施設の概要

―満を持して新施設がオープンした。

 そして今年315日に、佐土原町下田島に「ほおずき」を新築移転オープンしました。一部3階建てで、1階がデイサービスと住宅型有料老人ホーム、2階がアパート、3階が事務所と子供部屋と倉庫があります。「ほおずき」という名前は、私の出身地である西米良村の特産物であるほおずきに由来しています。1階の老人ホームの定員は29床で、2階のアパートは10室です。

―外観の近代的な造りが目を引く。

 福祉施設に見えない施設を、というオーダー以外は全て設計士の方にお任せしていましたが、完成物を見た時の施設の素晴らしさには目を見張りました。利用者様のご家族の中には、以前の施設を知っていた分、驚くあまりに恐縮される方もいらしたほどです。

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―新施設の随所にこだわりが散りばめられている。

 8畳以上の子供部屋の設置と、動きやすい動線の確保。この二点だけはどうしても譲れないポイントでした。まず子供部屋は、介護業界では資格は持っていても育児中で働くことが出来ないという女性が非常に多く、私自身も同じ経験をしてきたので、職場の目の届く所で子どもを見ることができる子ども部屋の設置は、構想段階から必須事項でした。設置後は、お陰さまで、欠勤が減るだけでなく、スタッフからも安心して働けるという声をもらい、施設内には毎日利用者様と子ども達の笑い声が響いています。そしてもう一つ、自らの経験上、動きやすい動線の確保も必須だと感じていたので、新施設の老人ホーム部分は職員が蛇の目に動けるような配置になっており、スタッフからも動きやすいと好評です。他にも、当施設では部屋番号がドアではなく床面に書かれています。これは、車イスの使用を敬遠される利用者様の残存機能を最大限活用して頂く為の一つの工夫です。また、利用者様が落ち着いて生活出来るように、施設内は黒や茶色を基調とした落ち着いた色味で統一しています。

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■施設の特徴

―ある認知症型の受け入れを多く行っている。

 当施設は、レビー正体型認知症の方が多く利用されています。これは、国内でアルツハイマー型認知症脳血管性認知症と並ぶ三大認知症の一つといわれ、認知障害と共に、パーキンソン病のような運動障害も併発します。この疾患特有の幻覚や妄想などの症状が表れた際、通常は向精神薬により症状を抑えますが、症状が重い場合、逆に薬が神経を過敏にしてしまい、一層症状が重くなるという特徴があります。しかし、薬の飲用を停止すると、再び多動になり、他の利用者様や自らの怪我に繋がる恐れがあるため、さらに大量の薬を飲用しなければならなくなる場合もあるのです。そこで、当施設では向精神薬による治療を絶ち、利用者様の症状を全てスタッフ自身が受けとめるという方法で真摯に向き合った結果、寝たきりだった方が話せたり、ご飯が食べられるようになるなど、快方に向かう方が増え、いつしか「向精神薬から脱するための施設」として、他の施設から利用者様を紹介されるようになりました。

―その背景にはスタッフの尽力が大きい。

 当施設の23名のスタッフ達は本当に優秀な人材ばかりです。先述したレビー正体型認知症の利用者様への対応も、スタッフから「向精神薬を飲んで、症状を抑える代わりに食事の呑み込みが悪くなる位なら、暴れてもご飯を食べてくれる方が良いです。だから薬を抜きましょう。」とスタッフからの進言があり、その熱意からここまでやってくることができました。前施設の頃も、ハード面の古さをカバーするスタッフの明るさや、団結心が施設一番の特徴であり、それは施設が新しくなった今も全く変わりません。介護職は慢性的な人材不足を抱えていますが、当施設はありがたいことに離職率0で、ほとんどのスタッフが子どもを抱える母親世代の為、時には子供連れで出勤し、決められた時間内に効率良く勤務をこなしてくれます。施設の素晴らしさに全く引けを取らないスタッフの優秀さには感謝が絶えません。

―看取り介護も行っている。

 最近は身寄りのない高齢者の方が非常に多く、当施設ではできるだけ安らかに最後をお迎え頂けるよう、また、死亡後の不安やトラブルを防ぐために、希望者の方には別途ご契約頂き、看取りから納骨まで各関係機関と連携して行っています。

■今後の展望

―最後に今後の展望を。

 福祉施設を利用する高齢者の方のほとんどは、「自宅で安らかに最期を迎えたい」と言われ、自ら進んで入所された方はほとんどいらっしゃいません。私達スタッフはその思いを重々理解したうえで、せめてその時まで、少しでも楽しく、少しでも長く、自分で動いて、自分の口で美味しい物を食べて、「楽しい人生だった」と感じてもらえるためのお手伝いをさせて頂きたいと考えています。利用者の皆様が、穏やかに、安心して毎日を過ごせるよう、これからもスタッフ一同明るく、楽しい施設づくりを行っていきたいと思います。

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