宮崎交通株式会社

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 宮崎の交通機関と言えば、必ずその名が挙がるであろう宮崎交通株式会社は、宮崎県民の足として地域に深く根差してきた。バスやタクシーから始まり、その事業は旅行観光、こどものくに、保険事業と多岐にわたっている。
 今日は宮崎交通株式会社 代表取締役社長 菊池克賴氏を筆頭に、各事業所の担当者に話を伺った。

■宮崎交通の再建

―昨年6月の就任から約半年が過ぎた。手応えはどうか。

菊池 宮崎交通は大正15年の創業から今年で88年目を迎えます。バス事業を中核に、時代の変化やお客様のニーズにお応えしながら、旅行・航空事業、保険事業、こどものくに事業、熱源センター事業、不動産事業と経営の幅を広げ、地域の皆様と共に歩んでまいりました。平成17年の産業再生機構が入って以来、弊社の経営理念である【①安全を追求し、安心・信頼されるグループを目指す②夢と感動を笑顔で運ぶ③明日に向けて、あらゆる可能性に挑戦し続ける】、そして行動指針である【①常に基本を守り、プロとして責任ある行動を約束する②お客様の心の声に耳を傾け、笑顔で最高のおもてなしを約束する③より高い目標にも積極的に取り組み、勇気と信念を持って挑む】という初心に立ち返り、全職員の意識の底上げやコスト削減等に励んだ結果、昨年黒字化を達成しました。まだ顕在化していない伸びしろは十分にあり、交通事業は将来性のある分野だと感じています。私の信念でもある"初心忘るべからず"の精神で、各職員が経営理念や行動指針をしっかりと自身の中に落としこみ、お客様に対して確実に実践していけば、さらに強い宮崎交通が確立されると確信しています。

―菊池社長の考える会社の目指すべき方向とは。

菊池 まず、私達の根底にあるのは安全の追求です。これは会社の全てであり、最初に優先すべき事項です。バス事業を例にとると、直接お客様と接する運転手だけでなく、配車係や点検整備、清掃員など、お客様には見えない部分で働く職員も、皆同じように安全な運行を心掛けなければなりません。安全とは表現の難しいものではありますが、全職員が安全に対する認識を揃え、徹底して行動することで、「乗車するならやっぱり宮崎交通」とおっしゃって頂けるお客様が増えれば、安全が享受できていると言えるかもしれません。昨年は、他県においてあってはならない事故も発生し、バス事業の安全管理がこれまで以上に問われているのは否めません。定時運行、安全運転を心がけ、お客様に安心してご利用頂けるようこれからも努めていきたいと思います。

二つ目が営業力の強化です。これは至極シンプルに「意識の変化をどう持つか」この一点に絞られます。市場は日毎に変化し、環境の変化も絶えず起こっている中、どれだけ職員自身がその変化に順応し、適応させていけるか、この意識さえ持つことが出来れば様々なことにチャレンジできます。例えば、少子高齢化が進む昨今、バス事業に対して客足の減少が心配される声もありますが、別の視点から捉えると、自家用車を運転する機会が減少するということで、バスやタクシーなどの交通機関を利用する機会が増える、と考えることが出来ます。何事もネガティブに捉えるのではなく、ピンチをチャンスに置き換えられる発想の転換が大事です。さらに、ピンチを見越し、現状から変化させることで、先見性のある営業力を身に付けることが出来ます。

少し話は変わりますが、発想の転換と言う点で一つ特筆したいのが、バスの路線図に関してです。今や当たり前のように各バス停に設置された路線図や時刻表ですが、見方によっては一方的な情報通知にのみ従事しており、お客様からの選択を仰ぐだけになっているように感じられます。ここで、お客様のニーズを少し先回りして、例えば高齢者の方の病院通いの際や、日常の買い物の際など、地域の現状に即した路線図を作りたいというのが私の願いです。例えば、病院やスーパーの利用が集中する時間にのみ焦点を当てた手づくりの時刻表などを設置することで、お客様にとってもっと身近で、利用しやすいバス事業になるのではないかと感じています。さらに、そうした地域のご要望にお応えしていくことで、弊社自身の信頼や、営業力の強化に繋がります。宮崎交通は地域に根差した会社である一方、それが驕りであってはいけないと強く感じています。お客様からのアクションを待つのではなく、私たちから地域に出向き、積極的にセールスを展開することで、弊社の強み、メリットをアピールし、「宮崎交通しかないから使う」ではなく、進んで「宮崎交通を使いたい」と選ばれるような営業を行いたいと思っています。

以前から私の持論として「営業は宝くじのようなものだ」ということを常々言ってきました。宝くじは買わないと当たりませんが、買ったからと言って確実に当たるわけではありません。これを営業に置き換えると、営業マンがどれだけ通ったからといってお客様が来てくれるとは限りません。しかしながら、営業は足で稼ぐと言われている通り、何度も通い続けること、チャレンジし続けることが大切なんです。そして一つでも成功事例が生まれれば、それを次に繋げていく、この連鎖がうまく広まっていくことで、宮崎交通はより盤石な営業基盤を確立できると確信しています。

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―目指す方向性の一つにICカードの更新がある。

菊池 宮崎交通では平成14年より機械に触れるだけでバスの乗降ができるIC乗車券"宮交バスカ"を発行しており、販売時より多くのお客様にご利用頂いてきました。しかし、このカードは弊社バス利用時のみに限り使用可能であり、県外に出ると使用することができません。一方、他県では電子マネーなど様々な機能が搭載されたIC乗車券が販売されており、関東の代表的なIC乗車券Suica(スイカ)では、複数の交通機関が利用出来るだけでなく、飲食店やデパートなど一般の店でも使用可能です。また全国で利用できますので、そのカードが一枚あれば、他県への出張や旅行が非常に便利になります。そこで、宮交バスカも発行から10年が経過し、これらの機能を搭載したカードの更新を前向きに検討中です。そして、ゆくゆくはバス利用以外に、コンビニやスーパー等での利用に繋げ、先述した目的別の路線図をシステム的に絡めることが出来れば、利用動向の把握が容易になり、県内外のお客様がさらに利用しやすくなります。最終的な決定はまだ先ですが、ぜひ導入の方向で検討していきたいと思います。

■宮崎の観光資源を活かす

―旅客運送業として宮崎の観光とも密接な関係にある。

菊池 高校卒業以降、ずっと県外で勤務していた私にとって、現職の就任時には、宮崎の観光資源の豊富さに改めて驚かされました。北は高千穂町から南は都井岬まで、観光名所やグルメ、特産品など挙げればキリがないほど多くの観光資源に恵まれています。しかし、それぞれの名所が点在しているため、情報発信もスポットごとになってしまい、他県に対する宮崎県の発信力が今一つ不足しているのではないかと感じていました。そこで、点から線へ、線から面へ、県全体で宮崎の観光資源を全国へ発信する為に、昨年9月から弊社が事務局となり、「陸海空交通連携懇談会」を立ち上げました。メンバーは宮崎に本社を置く企業を基本に、陸の玄関口であるJR九州、海の玄関口である宮崎カーフェリー、空の玄関口であるソラシドエアと、宮崎空港ビルです。この連携により、相互の特徴を生かしたサービスに加え、末広がりな提案が可能になり、お客様に対するサービス向上にも繋がります。ぜひ、懇談会の持続と共に、5社で協力して県外客の誘致を積極的に行いつつ、新たな商品開発にも繋げていきたいと思います。

■今後の展望

―最後に今後の展望を。

菊池 開業以来、地元密着型の企業として様々なシーンでお客様と関わる中、私自身の中で一つの目標が生まれました。それは、バスの営業所をコミュニティの中心地として再構築することです。以前はバスの停留所に自然と人が集まり、そこから地域の繋がりやコミュニティが形成されていました。しかし、昨今そういった場面を目にする機会はほとんど消失しており、今一度あの古き良き時代をこれから実現していきたいと願っています。もちろん私の夢としてあるので、実現可能かどうかは分かりませんが、今後様々な起業や地域との連携を図る中で、そうしたコミュニティの再構築も視野に入れながら協議を進めていきたいと思います。

また、社内に目を向けると、弊社には高い能力を持つ人材が多数集まっていると感じています。昨年のランタンまつりの際にバスの車内にランタンを提げたり、あるいは生駒高原へ向かうシャトルバス内に手作りの花瓶にコスモスを飾って運行したのは、全て職員のアイディアに端を発した企画であり、自分達の思いをお客様に伝えたいというおもてなしの心が顕在化した好例であったと思います。こうした自発的な企画をどんどん実施していくことで、宮崎交通の看板に胡坐をかかず、「宮崎交通があって良かった」と言われるように、職員全員でもう一度、使命感やおもてなしの心を再構築していきたいと思います。そして、かつて初代岩切章太郎社長に「宮崎交通のバスガイドは日本一だ」と言わしめたように、どんな小さなことでも構いませんので、何か一つでも「日本一」と称されるような宮交ブランドを再建していきたいと思います。

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バス事業は、宮崎県内に7つの自動車営業所と、乗合部、貸切部、運行管理部、整備部、広告宣伝部、の5つの部で構成されております。この中で乗合部は、一般路線バスと高速路線バスを所管しております。一般路線バスの乗車人員は、年間約900万人で、創業以来県民の皆様の足として、地域に根ざした運行に努めてまいりました。

一般路線バスに関しましては、平成2310月、宮崎駅西口高速バスターミナルの再開発に伴い、路線の再編を実施し宮崎駅へのアクセスを強化いたしました。これにより宮崎駅が鉄道、タクシー、バスの乗り継ぎ拠点としての利便が向上し、宮崎市街地においては、乗合バス利用者数も増加傾向に転じております。この事例を基に、他の地域において、交通結節点の利便向上、地域との連携、告知の強化、の三点に傾注し、ご利用いただく皆様に支持されつづける様に努めてまいります。

高速路線バスに関しましては、宮崎と福岡・熊本・鹿児島・長崎・新八代を結ぶ5路線と、延岡と福岡を結ぶ1路線の運行を行なっております。宮崎と福岡を結ぶ"フェニックス号"は、今年おかげさまで運行開始から26年目を迎えようとしております。過去には、学割、女性専用便、皆割便、席割などキャンペーンを通じ各種サービスを提供してまいりました。現在は、更なる顧客満足度の向上を図る為、各種システムの変更を準備中であり、ウェブ対応の強化を実施予定であります。今後もお客様に選んでいただけるサービスを高速路線バスで提供してまいります。

今年は東九州自動車道の日向~都農間の開通を控えております。この好機を逃す事の無い様、延岡と宮崎を結ぶバスの運行を計画中でございます。又、行政、自治会の皆様の協力を頂きながら、新規の一般路線計画も随時行なっております。より多くの皆様に喜んでいただけるサービスを提供したいと考えております。

今後も私共のサービスを通じ、新しい事業への着手、既存商品、設備の再構築を実施しながら、地域の皆様の期待に応え、新しい価値を提供し続けていきたいと思います。

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 航空部は、ANAの総合代理店として旅客とグランドハンドリングの委託業務を請け負っており、チェックインから発券、手荷物検査、搬送、機内への積み込みなど、ANAにまつわる大部分の業務を担当しております。宮崎交通の職員でありながら、空港に立つ以上はANAの一員として、高品質なサービスを皆さまにご提供できるよう、職員一丸となって頑張っています。昨年は、福岡線の新規就航、運航の再開によって総便数が増加し、利便性が向上したことに加え、10月には新造機ボーイング787の就航によって快適性も向上し、お客様から大変ご好評を頂いております。さらに、昨年の121日にはANAが創業60周年を迎え、宮崎空港の開局とともに同じ歴史を歩んできた我々航空部としても、今後さらにご利用頂きやすいANAを目指して努力していく所存です。

 宮崎空港は、地方空港の中では比較的便数の多い空港としてご利用されるお客様も多く、その分、いかにお客様に対して分かりやすく、そしてスムーズにサービスを御提供できるかが大切です。地方といえども、ANAという看板を背負っている以上は羽田や伊丹など大都市圏の空港と同等のサービスを御提供していかなければなりません。ANAの理念である"安心あったか明るく元気"をモットーに、より質の高いサービスの提供を目指していきたいと思います。

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こどものくには平成21年から3年をかけてリニューアルを行っており、芝生で覆われたイベント広場の造成や、園内北側には様々なスポーツを楽しむことができるビーチコートの設置など、自然を活かした癒しの空間に生まれ変わりました。入口のゲートをくぐると、目の前には太平洋、右手には青島、そして眼下には青々とした緑の美しい景色がパノラマで広がります。この景色を見た瞬間のお客様の「うわっ。」と感嘆されるお声を聞くのがとても嬉しいですね。

こどものくにといえば県民の方はきっとフラワーフェスタを思い浮かべることと思いますが、昨年から宮崎県を挙げた「花旅みやざき」がスタートし、園内を彩るフラワーフェスタ会場の充実はもちろん、さらにバラ園のリニューアルにも尽力していまいりました。それに先立ち、バラの苗の入れ替えを順次行っており、次第にバラの見応えが増してきました。おかげさまで、昨年のGWにはバラ園を目的にご来園された方が非常に多く、園内に設置されたテーブルでお食事をされるご家族や、バラの鑑賞を楽しむご夫婦など、今まで見たことのない風景を見ることができ、非常に喜ばしく感じております。また、昨秋には9年ぶりにバラ祭りも復活し、今後はこどものくにのバラ園ということで、さらなる認知度の定着を図っていきたいと思います。

 そして、こどものくにの新たな目玉として一昨年に造成された宮崎市青島パークゴルフ場、通称あおパゴが先月1周年を迎えました。全国でも珍しい常緑の芝や、遊園地の中にあるパークゴルフ場として、愛好者の方々だけでなく、ご家族連れや会社の集まりなど、世代を超えた交流の場として、全国のお客様から大変ご好評を頂いております。

 こどものくにを含め、青島地域には、海のスポーツが楽しめる青島海水浴場や、パームビーチなどの温泉宿泊施設、青島神社等の観光スポットなど、多数の魅力ある施設が揃っています。今後は青島地域全体で協力し、県外のお客様の誘致に努めるとともに、県民の方にはもっと気軽にご来園頂ける場所となるよう、より自然豊かな癒しの空間を御提供していきたいと思います。みなさま、新しくリニューアルしたこどもくににぜひお越し下さい。

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 私達宮崎交通保険部は、グループの関連会社で取り扱っていた保険の代理店業務を

平成7年に宮崎交通に吸収合併して誕生した部署です。取扱保険会社は、生命保険ではアフラック、東京海上日動あんしん生命、オリックス生命の3社、損害保険では東京海上日動、三井住友海上、あいおいニッセイ同和、そんぽ24の4社でございます。

特にアフラックは宮崎県の第1号代理店として、創設以来「がん保険」を中心に"宮交保険部"として地域の皆様にご愛顧頂いております。

 私達が最も大切にしていることは、病気の発症や不慮の事故などによって辛い思いをされている方に対して、できる限り早く、きちんと保険金の支払いを完了させることです。

 特に「がん」は、2人に1人が発症し、3人に1人が亡くなる時代と言われており、給付に関するお問い合わせも、多い時には月70件を超えることもあります。病気や事故に対する不安だけでなく、入院前の準備や手術費、治療費など、金銭面の不安を少しでも取り除いて頂けるよう、お客様の立場に立ったサービスを大切にして参ります。

最近では、医療の進歩に伴い、先進医療に対応できる商品や、通院費用に重点を置いた商品など、よりきめ細やかなニーズに沿った商品が次々と誕生しています。

しかし、一方で商品の増加は、お客様にとってわかりにくさにもつながります。私達保険部では、常にお客様のご要望に沿った最適な保険を、わかりやすくご説明するとともに、病例や医療に関するさまざまな最新情報をお届けすることを心掛けております。

また、お客様のご相談も、ご希望の日時に担当者が訪問させて頂いておりますが、最近では、事前にインターネットや雑誌等で比較検討されてからご来店されるお客様が増えて参りました。是非、お気軽に南宮崎駅前の保険部店頭窓口にお声をお掛けください。

これからもお客様に沿った商品のご提案、ご提供を通して、「宮交保険部の○○さんに頼めば安心ね。」と言われる地域に根ざした保険代理店を目指して参ります。

 

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