八興運輸株式会社

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 国の重要港湾に指定されている日向市の細島港。そこで60年に渡り、海運輸送業をはじめ様々な事業に取り組む八興運輸株式会社。創業から半世紀を超え、時代の移り変わりとともにグローバルカンパニーとしての発展を目指す八興運輸株式会社の代表取締役社長 三輪純司氏に色々と話を伺った。
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■会社概要

―会社設立の経緯は。

三輪 初代社長である私の父を含む計八名の有志で、慣れ親しんだ細島港の可能性を活かすことを使命に掲げて会社を興したのが昭和28年のことでした。「八人で会社を興す」「末広がりの八」これらが社名の由来となり、細島港を通じて地域経済の発展を願い続け、私で三代目となります。海運取扱業として創業して以来、海運、港湾運送、陸運事業へと事業を拡大し、総合輸送として絶えず取り組み続け、今年で創業60周年を迎えることとなりました。

―会社の概要を。

三輪 当社は、一般港湾運送事業の他、RORO船「はっこう21」を使用した細島―堺泉北港間の内航運送業、外航の船舶代理店、倉庫業、港湾荷役事業、セメント輸送業、クレーン業、梱包業など、海陸運輸送に関する様々な事業を手掛けています。現在RORO船「はっこう21」は細島港の発船から、火・木・日曜の週三便の運航によって、延岡市や日向市など県北の企業から出荷された化学製品や木材製品、飲料製品等を集荷し、関西や中京方面に輸送しています。また宮崎港からは焼酎や木材、でんぷん、飼料等を輸送しております。上りの着地港となる堺泉北港では、大王海運さんのRORO船にトランシップさせ、そこから関東方面への輸送も行っております。一方関東や関西からの下りは、新車、中古車、合成ゴム、亜鉛等を輸送しております。外航においては、韓国航路の長錦商船と台湾・フィリピン航路の日本郵船の代理店として、週一便ずつ輸送を行っております。

RORO船「はっこう21」とは。

三輪 従来運航していた貨物船では、荷役作業にクレーン等を使用しておりましたが、多数の人手や時間を要するうえ、天候等により作業が妨げられる場合もありました。そうした問題点を改善したのがRORO船です。ROROとは「Roll On Roll Off」の意であり、シャーシーと呼ばれるコンテナを船の中まで自走させることができるため、クレーン作業や大量の人手を必要とせず、貨物の積み降ろしの手間が軽減され、コスト抑制に繋がります。また、天候の影響も受けませんので、タイムラグのない迅速な輸送が可能となります。RORO船の積載量は12mシャーシー41台、乗用車80台、旅客12名です。

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RORO船の導入により荷役作業の効率が格段に上がりましたね。

三輪 そうした効率的な面での利点の他に、RORO船の導入には、時代ごとのニーズの変化もありました。というのも、近年消費者の動向は一度に大量の製品を買うのではなく、必要な物を必要な時に必要な分だけ買うという購買方法にシフトしてきました。しかしながら、貨物船は積載量が600800㌧以上でなければ出航できず、次第に荷物と運賃の割が合わなくなっていきました。さらに、積み下ろしには特殊な技術を要する作業があり、少子高齢化が進む中、作業従事者の減少も問題視されていました。ところが、RORO船の導入によって、必要数に応じた輸送や、先述したシャーシーの自走機能により特殊技術を要せずにドアツードアでユーザーの元に直接輸送することが可能となり、製品の傷みや雨濡れの心配がなく、輸送時間も短縮できるようになりました。さらに平成2012月からは大王海運さんとの提携を図り、堺泉北港に弊社と大王海運さんの両船が停泊しているわずか1時間半という短時間の中で、関東向けのコンテナを移し替えることができるようになりました。海外に比べて輸送コストが高い日本では、このスピード感は何物にも代えがたい利点です。こうした時代のニーズに即したRORO船の就航は、弊社にとって必然だったと言えます。

―先代社長の悲願もあったとか。

三輪 父が存命の頃、細島港にはカーフェリーが運航しており、弊社社長と同時に、旧宮崎カーフェリーの副社長も兼任していました。しかし父が他界した後フェリーの運航が途絶え、私の兄である先代社長は「細島港に自社でフェリーを運航することが日向市の活性化に繋がる」と絶えず唱えていました。そして平成13年、RORO船「はっこう21」の就航により、先代社長の夢が実現となり、輸送効率も飛躍的にアップしました。地域経済の発展に尽力した父や兄の思いを継承し、今後さらに発展させていくことが三代目である私に課せられた使命であると感じています。

■内航から外航へ

―海外への輸送も行われていますね。

三輪 内航輸送を行う中、細島港から釜山港までの距離は、細島港から堺泉北港までの距離とほぼ同じであり、ならば国外へ向けた輸送も可能であろうと考え、約20年前に国内で初めて韓国との貿易を開始しました。現在、コンテナターミナル業務及び船舶代理店業務を通じて、韓国の釜山港、台湾の高雄港への輸送を行っています。

―海外進出から新規事業参入への広がりもありました。

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三輪 宮崎県産の食品・製品等の輸出に向けた商社機能の強化を目的とし、一昨年9月にシンガポールに倉庫業と配送業務の機能を持つ現地法人AJハッコーを設立、そして昨年4月には日向市に貿易業務を主とした八興商事を設立しました。宮崎には昨年日本一連覇を果たした宮崎牛をはじめ、世界に誇れる農産物や加工品が多数存在しています。まだ実験段階ではありますが、今後弊社を通じて宮崎県の生産者と海外とを繋ぐ橋渡し役となり、シンガポールを起点としたメイドイン宮崎ブランドの拡大を図っていけるよう尽力していきたいと思います。

■地元日向市の活性化を願う

―昨年は日向商工会議所の会頭になられたそうですね。

三輪 奇しくも八代目の会頭就任というと事で不思議な縁を感じています。会頭就任に当たり、「地産地消」というテーマを掲げました。これは地元の生産品は地元で消費していくという文字通りの活動から、地元の生産品は地元の細島港から輸送する「地産地港」、地元の建物は地元の業者で建てる「地産地建」、地元の子ども達が故郷の日向で就職出来るような町づくりを行う「地産地就」など、様々なテーマを含んでおり、地域経済の活性化に向け、会員の皆様方とともに、実際に行動を起こしていくアクション会議所を目指していきたいと思います。

■今後の展望

三輪 近年、大規模な地震や高速バスの事故等、輸送業の安全性を問う問題が頻発しており、海上輸送の重要性が見直されています。地震や津波等で陸路が遮断された際には海路の方が確実に輸送可能なことから、一昨年の10月には、大規模災害発生時において救援活動や物資の輸送等を互いに協力して行う災害応援協定を日向市、大阪府泉大津市、当社の三者間で締結しました。また、2016年度には東九州自動車道の全線開通が予定され、海陸を通じた効率の良い輸送が可能になり、利便性の向上も期待されます。

弊社は今年60周年を迎え、事業拡大や航路のグローバル化など様々な変遷を辿る中でも、創業時より"細島港を活用した地域経済の発展"という一貫した理念は常に抱き続けています。これからも、弊社の柱である海運・港湾事業の強化を図りつつ、貨客船の就航といった次代に向けた構想の実現も検討しながら、RORO船はっこう21を軸に、国内外の輸送における東九州の物流拠点として、更なる飛躍を実現していきたいと思います。

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