児湯養鶏農業協同組合

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 一見するとまるで工場のように見える外観。実は、最新タイプの鶏舎であり、抜群の防疫性を誇るという。畜産王国宮崎において、もはや切っても切り離せないウイルス対策。そこで児湯養鶏農業協同組合ではこの最新型鶏舎を導入し、ウイルスに左右されない安定した卵の供給に取り組んでいる。
 今日はそんな児湯養鶏農業協同組合の代表理事組合長 濵本憲男氏、統括部長 長友光夫氏に話を伺った。
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■新鶏舎概要

―新鶏舎の概要を。

濵本 当組合所在地より北へ500m程登った所に総事業費約55000万円をかけて新鶏舎を4棟新築しました。敷地面積は約1万㎡、1棟が間口10m、奥行き90mの面積約900㎡で、鶏舎内には赤鶏約9万羽、白鶏約10万羽の合計約19万羽が飼育されています。外観はまるで工場のように見えるため、一見しただけでは鶏舎だと分からないかもしれません。

にわとり.jpg

―新鶏舎設立に至ったきっかけは。

濵本 様々な要因がありますが、最たるものは、昨年宮崎県で猛威をふるった鳥インフルエンザに起因します。当時は、一カ所に集中して鶏舎を建築していたため、発症後に管内40万羽の鶏を殺処分する事態へと発展し、大打撃を受けました。この災禍を繰り返さないために、鶏舎の分散化や徹底した防疫対策が可能な鶏舎建築を検討した結果、今回の新型鶏舎導入に繋がりました。それに伴い、旧式の鶏舎は全て閉鎖し、新鶏舎への鶏の導入も無事完了しました。なお、新鶏舎設立にあたり、当組合の坂本正人監事が社長となって株式会社まるひKYファームという子会社を新設し、新鶏舎の管理運営を全て委託しています。管内の採卵養鶏業はほとんどが家族単位で経営を行っているため、高齢化や後継者不足等の問題により、鶏舎を手放す人が少なくありません。将来的には、新会社の方でこうした鶏舎の管理を一手に担えるようにしていきたいと考えています。

―特徴は。

濵本 宮崎県は気候条件や土地の価格等から、これまで開放型鶏舎が多数を占めていましたが、野鳥等の侵入に対して万全な防疫体制とは言い難い面もありました。そこで、今回の新鶏舎には、野鳥やネズミ等の侵入経路となる窓が排除された"ウインドウレス鶏舎"を採用しました。鶏舎内の湿度や温度管理、餌の配給から採卵、除糞等まで、全てコンピュータによって自動制御されており、管理者以外の立入も不可となっておりますので、人件費の削減だけでなく、匂いが周囲に漏れることもほとんどなく、鳥インフルエンザウイルス等の侵入防止にも非常に有効と言えます。なお、鶏舎内は二階建てになっており、下に三段、上に四段のケージが直列に重なり、1つのケージには最大8羽まで飼育が可能です。このタイプの鶏舎は県内ではまだ珍しい方ですが、関東圏域ではすでに広く浸透しており、今後県内にも普及していくのではないかと思います。

■製品について

―生産量は。

機械.jpg

濵本 当組合では、「まるひ」ブランドのネッカリッチ卵を主軸に、5060品目の卵を生産しており、組合全体ではピーク時が1日40㌧強程で、個数に換算すると、約70万個になります。ネッカリッチ卵とは、農林水産省に唯一認可されている、炭と木酢液を混ぜ合わせた炭素飼料ことで、卵の臭みを吸収し、栄養価を上げる優れ物です。当組合では生産する卵の約8割に使用しています。また、卵の生産の他に、除糞後の鶏糞を堆肥化した鶏糞100%の「だるま有機」という肥料も販売しており、40年以上に渡り農家の皆様にご利用頂いております。

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―卵の自動販売機も設置されているとか。

濵本 当組合鶏卵GPセンターの前に、24時間営業の卵の自動販売機を設置しております。「まるひ」ブランドのネッカリッチ卵はもちろん、ここだけでしか販売していないお得な商品等も多数取り揃えており、地域内外の方々に大変ご好評を頂いています。ぜひ皆様も一度ご利用下さい。

■今後の展望

―今後の展望を。

濵本 現在の主な販売先は、九州、近畿圏が半々程で、宮崎県内への卸は1割弱になります。最終的な目標は、九州内で全ての商品を販売する地産地消を目指していますが、販売・消費個数には限界があり、同業者間での競争もあまり好ましくありません。さらに、近年は低価格志向が蔓延し、その一方で鶏の餌代は高騰するという、私たち採卵養鶏業にとっては非常に厳しい状況と言えます。本来なら餌代を下げたいところではありますが、卵の質を下げることは出来ませんので、当組合では価格面ではなく質の良さで勝負していきたいと考えています。

採卵から出荷に至るまでには、洗浄殺菌、紫外線殺菌、サルモネラ菌の検査、その他多数の厳しい検査を通過しなければならず、宮崎の、ひいては日本の卵は世界に通用するほど質が高いと言われ、現に輸出先の香港では、「メイドインジャパン」ブランドが高く評価され、高品質で高価格な卵が一定数売れ続けています。卵を生で食べるという行為は世界でも珍しく、日本の卵はそれほど安全であり、質が高いという証明です。

今後も、こうした安全で質の良い卵の生産を組合全体で一丸となって行っていきたいと思います。

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