株式会社シンコー後編

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 ゴム製品の元となる「ゴム素材」を主に製造する高城町の株式会社シンコー。ここで作られたゴム素材は、タイヤや工業用品等へと姿かたちを変え、私達の生活をより快適に彩ってくれる。
 後編の今回は、同社が尽力する社会貢献事業や、今後の展望等を、前編に引き続き、代表取締役社長 金原良和氏、専務取締役 武田一夫氏に伺った。
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―地域貢献や障害者雇用に尽力されているとか。

金原 地域貢献に関して言うと、周囲で開催される行事や祭り等の後援という形で支援をさせて頂いています。その他、先述した産学官連携の取り組みが進めば、地域の雇用創出にも貢献できるのではと考えており、今後さらに地域と連携し、地元で消費できる自社製品の製造を行っていきたいと考えています。

 障害者雇用に関しては、積極的に取り組んでおり、現在、全国の障害者雇用率平均が1.5%程に対して、当社では約10%の採用を行っております。雇用当初は色々課題もありましたが、業務に慣れるにつれ健常者と変わらない能力を発揮するようになり、現在は上司指導の元、サブリーダーとして活躍する者もいます。また、各人の送迎も責任を持って行っており、本人だけでなく、ご家族からも大変喜ばれております。こうした取り組みが功を奏し、今年5月には「人権が尊重される社会づくり推進賞」を頂きました。今後も障害者・健常者に関わらず安全で安心して働ける職場づくりを行っていきたいと思います。

―最後に今後の展望を。

金原 当社では、今後注力していきたい三つの柱があります。

①独自のノウハウ

ゴムの製造には「配合」と「練り」という2つの技術があります。ゴムの物性や特徴は配合次第で無数に変化しますが、一度遣り損なうと製品化の際に摩耗やヒビの原因となるため、非常に難解とされています。しかし、当社は創業時より蓄積された約1000種類の配合技術を有しており、これは当社にとって非常に貴重な財産です。この配合技術を当社独自のノウハウとして捉え、今後さらに極めていきたいと考えています。

②評価技術

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 当社は、自社で製造したゴム材料・製品の性能を評価する装置を多数所有しており、地域の方からゴム製品の評価依頼が来ることもあります。この評価技術に着目し、評価の精度を高めることで、製品評価というサービスを展開していきたいと考えています。その足掛かりとして、今後性能の試験・評価が出来るラボ(研究室)の設置を検討しています。評価技術の向上は、すなわち製造技術の向上に直結するため、今後さらに技術力を磨き、同業者の真似できない、独自のゴム製品づくりに繋げていきたいと思います。

③設計技術

 創業時よりタイヤ・チューブを作るためのゴムを、設計・配合・練りという行程の中で一貫生産していたため、設計に関する知識を有してはいましたが、より確固たる技術として習得できたのは当社に根付く企業理念からでした。というのも、当社では、新設備を導入するのではなく、中古の機械を購入して分解し、使用しやすい形に再設計して現場に設置する、という方針が確立されており、こうした工程の中で自然とエンジニアリングの技術が身についたのです。もちろん現在もこの方針は継続しており、今では外部の顧客に対して機械の設計、製造、販売、アフターメンテナンスまで行うこともあります。企業の理念から自発した設計技術をさらに高め、今後エンジニアリングの強化を図っていきたいと思います。

以上三点が今後の発展の主軸となります。

ゴム業界では1gの販売価格が約30銭と言われ、1g1円という価格は私達にとって大きな夢です。その夢を実現させるために、「配合」「練り」に関して他の追随を許さない品質、技術を確立し、自社製品、あるいはノウハウにおいて、「シンコーでなければならない」と言われるような付加価値のついたオンリーワン商品の製造を目指すとともに、大手企業とは一線を画した、中小企業ならではと言える小回りの利いたオンリーワン企業の構築も同時に目指していきたいと思います。

―お忙しい中ありがとうございました。(聞き手・酒井里佳)

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