株式会社シンコー前編

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 輪ゴムやタイヤなど、私達の周りにはゴム製品が数多くあふれている。そんなゴム製品の元となる「ゴム素材」を製造しているのが高城町にある株式会社シンコーだ。自転車のタイヤ・チューブ生産に端を発し、今や国内外に工場を構え、様々なゴム製品を生み出し続けている。今回は、そんな株式会社シンコーの代表取締役社長 金原良和氏、専務取締役 武田一夫氏に前編・後編にわたり話を伺った。
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―まずはグループの概要を。

金原 当社は昭和212月、自転車用タイヤの製造を目的に大阪で創業しました。昭和448月にはタイヤ・チューブ生産設備を備えた宮崎工場を設立、その後、韓国、中国と生産を拡大し、現在5社(内一社は別業態)それぞれが独立採算制度を敷き、切磋琢磨しながら成長しています。各社の特徴を端的に言いますと、

■本社大阪工場...練り生地製造と自転車用タイヤ・チューブ中心の販売。

■宮崎工場...練り生地から工業用品に至るまで幅広い製造が可能で、周辺環境と調和を図りながら農業、環境リサイクルに特化。エンジニアリングにも注力しており、外部に役立つような発展を期待。

■韓国工場...グループの中で最も伸び盛りの会社。バイク二輪のタイヤ・チューブを中心にコンチネンタルというメーカーのOEM納入先商標による受託製造)や自社ブランドを製造。

■中国工場...当社の原点となる自転車用タイヤ・チューブを製造。

となっています。

―株式会社シンコーの概要を。

金原 株式会社シンコーは、都城市高城町の誘致企業第一号として設立以来今年で44年目を迎えました。生産品目は主力製品となるゴム練生地、ゴムシート加工、自動車用チューブ、その他建設・農業機械用ゴムクローラ、工業用ゴム製品等を生産しています。

普段皆さんが目にするゴムは、ゴム練生地のコンパウンドという素材を成形・加硫して作られており、そのコンパウンドを製造する精練部門が全体生産の約6割を占め、製造量で言えば年間約8000トンにもなります。成形メーカーへ高品質なコンパウンドを提供できるよう、練生地メーカーとして、創業時より開発力、生産技術力を磨き、今や自動車分野をはじめ、建材や土木分野、工業品に至るまで多くのお客様からご支持を頂いております。

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全体の2割を占めるのが農業・建設用機材に使用されるゴムのキャタピラーを生産するクローラ部門、全体の約1割強を占めるのが創業の原点となるチューブ部門です。残り1割が工業用品部門となり、水田車や田植え機の車輪、また自社ブランドとなる、軽トラックの荷台に置くノンクラマットや、牛舎に敷くヘルシーマット等を製造・販売しております。

―工場設置場所として、高城町を選択した理由は。

金原 1960年代、本社工場の生産力が手狭になったため、新たな工場進出地として国内に34カ所の候補地がありました。その中で当社の望む条件を満たし、最も立地条件が優れていたのが高城町でした。その条件とは、一つ目に周辺の立地企業が少ないこと、二つ目が水の有無でした。自転車のタイヤ・チューブは一本ずつ手作業で製造をするため大量の労働力を必要としており、大規模工場の立地が少ない地方での立地を検討していた所、高城町では当社が第一号の誘致企業と言うことで多くの労働力が見込めた点が重要な要因でした。二つ目の水の有無に関しては、ゴムは加工段階で高熱を放出するので冷却する為に大量の水が必要となりますが、幸い高城町には地下水が豊富に存在していました。これらの要因が最大の決め手となり、工場の設立に至りました。以来44年が経過しましたが、宮崎工場は社員の人間力が特に素晴らしく、皆勤勉で、会社にも非常に理解を示してくれます。この場に工場を建てたことは、我々の財産であり、正しい選択ができたと実感しています。

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―ゴムのリサイクルに注力しているそうですね。

金原 タイヤ・チューブ以外のゴム製品は、素材に圧力をかけて成形する際、製品の端の部分に"バリ"と呼ばれる廃棄部分が発生します。これが年間では約50トンになり、処理費用も500万円程かかります。そこで、このバリを資源としてマテリアルリサイクルを、との目的で、平成2324年度の二ヶ年計画で、宮崎県、都城工業高等専門学校、株式会社コーハン、クリーンテックスジャパン株式会社の五者で産学官連携を組み、環境リサイクル技術開発促進対策事業としてゴムのリサイクルを推進しています。一般的に、再生ゴムは広く世間に認知されていますが、再生工程に手間や費用が多くかかるため、大手メーカーの取り扱いがほとんどです。しかし、バリにこれだけの手間はかけられないということで、事業を通して簡易的な装置の開発に取り組んでおり、最終的にはバリゴムをチップ化し、再びゴムとして再生させたいと考えております。この取り組みが成功すれば、30トンのバリを減量できると計画しており、将来的には完全リサイクルを目指していきたいと思います。

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