宮崎神宮

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 今年は古事記編纂1300年の記念すべき年です。そこで、古事記と関連のある県内の神社を巡り、伝承されてきた神話や、神社の特徴、今後の展望に至るまでをそれぞれ伺っていきます。今回は宮崎神宮の宮司杉田秀清氏に話を伺いました。

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■御由緒

―宮崎神宮の御由緒を。

杉田 御承知の通り、宮崎神宮の御祭神は初代天皇の神武天皇にあられます。天照大御神(アマテラスオオミカミ)から数えて五代目の御孫で、御父君が鵜葺草葺不合尊(ウガヤフキアエズノミコト:鵜戸神宮の御祭神)、御母君が玉依姫命(タマヨリヒメノミコト)になられます。神武天皇は生まれつき御聡明で気性は雄々しく、御性格も確りした御方でしたので、御歳十五歳の時に皇太子に即位され、宮崎で祭事を御執りになりました。しかし当時は未だ全国統一がなされた時代ではなく、四十五歳の時に皇威を広めようとお考えになられ、都を中央に遷すべく宮崎を御出発になりました。美々津の港から船出され、現在の大分県、福岡県、広島県を渡られ、岡山県で軍備を整備され、浪速の河内国草加邑に上陸されました。そこで長髄彦(ナガスネヒコ)の抵抗勢力に遭い、皇兄五瀬命(イツセノミコト)は戦傷によって薨去されます。また、熊野灘では海上暴風のため皇兄三毛入野命(ミケイリヌノミコト)と稲飯命(イナヒノミコト)のご遭難や幾多の将兵を失われ、苦難艱難をなめさせられました。そして日向を御出発になられて七年目の正月一日、畝傍の橿原に宮殿を立てられ「八紘(あめのした)を掩いて宇と為さむ」とおっしゃって初代天皇にご即位遊ばされました。これにより日本建国がめでたく成就されたのです。

 

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ご東遷の道中には、熊野国から大和国への道案内をした三本足の八咫烏や、最後の決戦で天皇軍を勝利に導いた金色に輝く鵄(とび)など様々な逸話・伝説が残され、宮崎神宮の境内にもモチーフとして飾られています。

 

■神社概要

―宮崎神宮の創建は。

杉田 実は創建の正確な年代は判明していません。社伝によれば、神武天皇の孫にあたる健磐龍命(タケイワタツノミコト:熊本・阿蘇神社の御祭神)が九州の長官に就任した際に祖父の御遺徳を称えるために鎮祭したのが始まりだと伝えられ、非常に古い御社と言われています。

―宮崎神宮とご改称になって100年とのことですが。

杉田 古くは神武天皇宮、神武天皇社と称されていましたが、明治6年に宮崎神社、その後明治11年に宮崎宮、そして大正2年に現在の宮崎神宮へと名称が変更されました。来年は宮崎神宮と改称されて100年となる大きな節目の年を迎えます。

―現在の社殿に至るまで二度の拡張が行われたそうですが。

杉田 江戸時代は内藤藩の藩主の御寄進の御社殿(現在別宮狭野神社の社殿)でしたが、明治40年、二条基弘公爵、島津忠亮伯爵、高木兼寛男爵らが中心となり、宮崎神宮を社格に見合った規模の大社とすべく、全国規模での募財活動が展開され、現在の御社殿がご造営になりました。次に昭和15年、神武天皇御即位二千六百年の佳節にあたり、奉祝会が設立され、その際の総会において宮崎神宮が橿原神宮と共に重要な御社とされ、境内地の拡張工事や徴古館の改築などが進められました。また同年には紀元二千六百年を奉祝して、宮崎県により現在の平和台公園に八紘一宇の塔(別名:平和の塔)が建築されました。

―年中通して様々な祭儀が行われていますね。

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杉田 一月一日の歳旦祭に始まり、祈年祭、風鎮祭、神嘗奉祝祭、新嘗祭、大祓など年中を通して六十余の大小様々な祭儀をとり行っております。特に県民の皆様から「神武様」として親しまれている十月の宮崎神宮例祭・御神幸祭や、全国の神社でも珍しい境内の馬場を利用して行われる四月三日の神事・流鏑馬(やぶさめ)など由緒ある行事が数多く残されています。

 

■今後の展望

―最後に記紀編纂1300年を迎え、今後の展望を。

杉田 上中下巻から構成される古事記の中巻には神武天皇ご東征の記録が記されており、神武天皇の御遺徳を現代に伝える貴重な書物と言えます。今年はその古事記編纂から1300年を迎える貴重な年であり、当神宮にとっては宮崎神宮と改称されて来年は100年目を迎える節目の年でもあります。この記念すべき年を神武天皇の御偉業を広く県民の皆様にお伝えする良い機会であると捉え、今後も広く啓蒙を行っていきたいと思います。

宮崎神宮は宮崎の中心的な神社として、正月元旦の朔日参りや、御宮参り、厄払い、結婚式など、年間約70万人の参拝者が訪れます。これからもより多くの方に御参拝頂けるよう、境内の整備・美化に努めながら、しっかりと祭儀を果たし、より親しみのある神社へしていきたいと思います。

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