チャノキイロアザミウマの防除について

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宮崎県の代表的な特産物であるマンゴー。生産者の方々のたゆまぬ努力と前宮崎県知事のトップセールスなどで「太陽のタマゴ」というブランド名で、その味と名、共に全国区に定着してきた。4月のこの時期から8月に向けて出荷の最盛期を迎える中、マンゴーの成長を脅かすのが農作物に寄生するチャノキイロアザミウマだ。そこで、今回はチャノキイロアザミウマの生態や防除方法を宮崎県農政水産部営農支援課副主幹の黒木修一氏に伺った。

佐藤原図チャノキイロアザミウマ成虫.jpg

 チャノキイロアザミウマとは?

 チャノキイロアザミウマとは、主に木本類に寄生する微小昆虫(体長0.80.9mm)で、スキルトスリップス属種の害虫です。3月下旬頃から活発に動き始め、茶やマンゴー・いちごなどの果樹、野菜等の葉裏に寄生し、木の芽や葉、果樹などを食害・吸汁加害します。被害状況としては、葉脈に沿って褐変症状が現れたり、果樹に対して吸汁痕を付ける等、農作物の見た目を損なわせるため「コスメティック害虫」と呼ばれます。特に「太陽のタマゴ」のような品質規格の厳しい農作物では商品性を失ってしまうものも少なくありません。

 

防除方法は?

チャノキイロアザミウマは卵~幼虫~蛹~成虫までの1ステージが約2週間、成虫の寿命は3週間以上あります。対策は薬剤散布を基本としますが、防除後に卵から孵化した幼虫、蛹から羽化した成虫に対しては効果が劣ります。そのため、1回の散布で終了するのではなく、1週間おきに連続して3~4回の散布を繰り返す、連続散布を推進しています。散布する薬剤の選定ですが、同一系統の薬剤だけを連続して使用すると、すぐに抵抗性がついてしまいますので、系統の異なる薬剤をローテーションで散布することが重要です。また、最近では害虫類の耐性が強まり、薬剤散布だけでは効果が劣る場合もありますので、微生物農薬や天敵製剤などとの同時併用がより望ましいと言えます。

 

農家へのアドバイス

山口原図アザミウマ被害果(果実上の斑点).jpg

 新芽の時期と開花前後の防除が非常に重要です。防除暦に合わせて、開花時期、果実が実る時期などしっかりと防除のタイミングを見据え、薬剤散布を行って下さい。その際、チャノキイロアザミウマは木の芽の中や葉裏に生息していることが多いので、きちんと目視で確認した後、生息部位を中心に、しっかりと薬剤の散布を行って下さい。なお、先程お伝えしましたように、1週間おきに3~4回の連続防除を行うことによってチャノキイロアザミウマの生息密度を減らしていくことが、被害を最小限に抑える大前提です。そのため、繁殖の温床となるハウス内外の雑草もこまめに除去を行って下さい。また、薬剤を使用する際はしっかりとラベル表示を確認し、適正使用に努めて頂きたいと思います。

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