木城えほんの郷

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 3月27日~4月9日は絵本週間推進協議会が提唱する絵本週間です。

 今日は宮崎から全国へ向けて絵本文化を発信する『木城えほんの郷』村長の黒木郁朝氏に、施設の概要や絵本の重要性などを伺ってきました。

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■オープンの経緯

町の中心部から約12キロ。小丸川沿いの水上線、あるいは山間を行く木城山の手線を進むと見えてくるのが「木城えほんの郷」です。こんな山奥で絵本―?誰もが抱くであろうこの疑問に答えるには、今から約17年前に遡らなければなりません。当時石河内地区の活性化を目指し、村全体で文化を軸とした山村と都市の交流事業を模索中だった頃、国内外で版画家として活躍する黒木郁朝氏に白羽の矢が立てられました。当時から絵本の重要性に着目していた黒木氏の提言により、石河内の緑豊かな自然を活かす本物の文化を、ということで絵本を中心とした木城えほんの郷づくり事業を開始。平成6年に実験的な試みとして世界的にも歴史と権威あるスロバキアの「ブラティスラバ世界絵本原画展」を企画。「こんな山里に人が来るのか。」との懸念を吹き飛ばし、10日間で町の人口の倍近い約1万人もの人が西日本の各地から訪れ、晴れて平成8年「木城えほんの郷」がオープンしました。施設内には「森のえほん館」を中心に、絵本と児童書の専門店(森のほんやさん)やカフェ(森のコーヒーやさん)を備えた「森のきこり館」、また「森のコテージ」「森の芝居小屋」「水のステージ」などが点在し、自然の中で絵本を楽しむ事ができます。

■絵本の魅力

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木城町の山奥深くから世界に向けて発信される〝絵本文化〟。そもそも絵本の魅力とは?「原始時代から岩に描かれた壁画を前に絵を描いて物語を伝えたり、火を囲んで物語を話しあったり。文化の始まりは、こうした生きたイメージと言葉が響きあって一つのイメージを作り合う所から始まります。絵本はいわばそのイメージを生み出す人間の文化・アートの原点です。」と語るのは黒木村長。「絵本の役割は、生きる力を与えてくれたり、暮らしの中に潤いを生み出したり。絵本文化は子どものだけのものでなく人間全体に大切な文化です。しかし現在はそうした体験がテレビや進行するネット社会の中でのイメージ体験が単一化されており、自然体験や生活体験の幅が非常に狭くなっています。」こうした危惧を取り払ってくれるのが、えほんの郷を取り巻く自然環境です。おはなし会や読み聞かせ会などは、森と繋がるえほん館のテラスで行われ、本屋や図書館では体験することのできない、自然と一体となった物語体験を体感することが出来ます。さらに夏の「里山虫むし合宿」、秋の「星の夜の音楽会」、冬の「くらやみ探検隊」など、自然と関わりを持てるイベントも多数企画されています。

■ブックアドバイザーの存在

えほんの郷に納められている絵本の数は現在約16000冊。この本の選定に大きく寄与しているのが「ブックアドバイザー」です。子育ての中で子どもと一緒に本を楽しんできた経験を活かし、各地の学校図書館の選書相談等にも応じている、文字通り本選びのアドバイス役です。「ここは公共の施設ですから、どんな絵本も大切に残し、それぞれのえほんの歴史をしっかり伝えていく。それがえほんの郷の大事な仕事です。」とブックアドバイザーの宮田さん。こうした思いに守られて、えほんの郷の絵本たちは大人から子どもへ脈々と受け継がれていきます。

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■今後の展開

 実はえほんの郷には、水のステージと森のステージに加えてまだ隠されたステージが存在します。それは森のきこり館のさらに上手にある「空のステージ」です。と言っても、実際はまだ何もない状態で、今後ここに巨大な集音機になるという耳たぶを携えた手作りの「魔法の耳」ベンチが設置される予定だとか。ここから見える空は、空の豊かなイメージ体験が出来るのです。この完成を待って、オープン当時から思い描かれていた木城えほんの郷全景がいよいよ完成します。

最後に「この暗い時代に絵本に何が出来るのか。絵本を通じて、大人も童心に戻り、原点回帰の場所になればいいなと。田舎の、自然豊かな場所だからこそ、今の時代に発信できる物がたくさんあるのではないか。」と黒木村長。日常の喧騒を忘れ、ほっと安らぐ「木城えほんの郷」に一度遊びに来てみませんか?

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