松野工業株式会社(後編)

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宮崎県門川町で昔から変わらず製造されているビー玉。これを生産するのは、今や国内唯一の製造会社となった松野工業株式会社だ。前編ではビー玉の製法について詳しく話を聞いたが、後編の今回は、ビー玉生産に懸ける思いなどを松野工業株式会社門川工場の工場長吉本忠光氏に伺った。

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―品質へのこだわりは。

吉本 「一粒一粒に魂を込める」ですね。大袈裟に聞こえるかも知れませんが、例えば工場のビーズ生産ライン上で、ビーズの入った箱のふちにビーズが一粒乗ってしまった場合、それを箱の中に入れるか、外にこぼしてごみにするのか。「たったの一粒でも大事な商品」と見るか、「一粒ぐらい」と考えてしまうのか。この意識を忘れてしまってはいけません。消費者の方にとっては、たった一粒が弊社全体の善し悪しを判断する唯一の手立てとなるので、だからこそ「一粒一粒に魂を込める」という思いは決して大袈裟なことではなく、常にこの意識を持ち続けることが大切だと感じています。

―国内生産を続ける意義は。

吉本 日本で物作りをするとなると、どうしてもコストが高くなります。儲け主義に徹してしまえば、例えば国外に工場を建設し、人件費を安くすることも可能です。しかしなぜ私たちがそれをしないのか。それは「メイドインジャパン」という、「日本人による物作り」の意味をもう一度見つめ直したいと考えているからです。私自身、その答えはまだ手探り状態なのですが、例えば日本人が持つ繊細さや相手に対する気配りや思いやりなど、日本人ならではの特徴を生かした製品を、日本の地で、これからも作り続けていきたいです。

―最後に今後の展開を。

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吉本 これからは、もっと商品用途の可能性を広げていきたいと考えています。ビー玉に限って言えば、昔のように駄菓子屋さんに行けば1~2個から買うことができた、というような環境は少なくなって、それに伴って販売形態も時代と共に変化しています。既存の販売方法から脱却した、新しい用途の開発を行っていかなければなりません。そのためにもまずは、「宮崎県の門川町でビー玉を生産している」ということをもっと多くの方々に知ってほしいと思います。その一環として、昨年初めて門川中学校の職業体験学習を受け入れました。生徒さんからの評判も上々で、今後もこういったご要望には出来る限り応えていきたいと思います。こうした活動を通して、少しでも弊社の商品に興味を持って頂き、新しい使用方法のアイディアを社内外からの幅広く取り入れていきたいですね。そして今や国内で唯一となってしまったビー玉生産の火を消さないよう、課せられた責任をしっかりと胸にとどめ、これからも努力していきたいと思います。

―お忙しい中ありがとうございました。 (聞き手・酒井里佳)

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