生駒名水株式会社 坂東 常彦社長

健康志向や「よりおいしいものを―」という本物志向が高まるなか、ミネラルウォーターが飛躍的に伸びている。今年の上半期の出荷量は過去最高を記録。ここ数年人気の高かった緑茶飲料を年間で上回る可能性も高くなってきた。こうしたなか小林市の生駒高原に、清涼飲料水製造・販売の生駒名水株式会社(坂東常彦社長)が県と市の誘致企業として進出し、6月より操業を開始した。今回は「小林のおいしい水をリーズナブルな価格で全国に発信したい」と意気込む同社を幅広く紹介する。
県南西部に位置し霧島の雄大な裾野が広がる西諸盆地の中心、小林市。水と緑の豊かな田園都市として発展してきた同市は、春に菜の花、秋にコスモスなど多くの観光客が訪れる生駒高原をはじめ、名水100選にも選定された出ノ山湧水。またホタルの里としても注目を集めるなど自然環境にも大変恵まれている。この地に進出して3ヶ月余りとなる生駒名水(株)は、県内で別の清涼飲料水製造会社を経営していた坂東常彦社長が、販路拡大と地域社会への貢献(社員は地元を中心に27人を採用)を目的に設立。全国屈指の採水地として良質で"おいしい水"が豊富にあることや周辺が山林に囲まれ将来的にも水質汚染などの不安がなかったこと、また高速道へのアクセスも良く、県外へ低コストでの配送が可能となるなど絶好の立地条件を誇る。夏にはホタルが事務所の中に入ってくることもあるという大自然に囲まれた同社の工場は、6500平方メートルの広い敷地内に、鉄筋コンクリート造平屋建て延べ床面積3606平方メートル。源泉から品質を保持するために、オートメーション化を図った最新鋭の設備を導入し、地下120メートルから採水した水をろ過充填する生産ラインを確立した。また県内では珍しく、容器のペットボトルは自社で製造。コストを大幅に削減することで低価格を実現した。現在、工場は24時間フル稼働しており(定期的なメンテナンスや清掃以外では)1日当たり最大1万6千ケース(2リットル6本入り)を製造している。

「消費者の価値観が多様化してきている今日では、あきらかに以前と比べて量的充足の時代から、質的満足を求める時代へと変化してきていると思います」多数の商品が発売されては消えていくという業界の厳しい現状について坂東社長はこう分析する。
商品名を消費者に覚えてもらうだけでも大変というなか、同社が「生駒銘水」という商品名で販売しているミネラルウォーターは、操業わずか3ヶ月で、300万本を出荷するするなど驚くほどの売れ行きだ。
この人気の秘密は、「ミネラルバランスが良く、まろやかでおいしい」と消費者の多くの支持を集めていること。そして、同社独自の販売戦略にあった。同社は製造がメーンで、営業は提携を結んでいる(株)あさみやが担当する形を取っている。この業務提携で確立した独自の販路を築くことに成功。これが驚異的ともいえる大ヒットへとつながった。 「純粋に飲んでいただくだけではなく、炊飯に使用していただいたり、焼酎を割っていただくなど、楽しみ方は色々あります。今後とも『より良い商品をよりリーズナブルな価格』で提供できるようにお客さま本位の一貫した姿勢で努力してまいります」(坂東社長) 初年度、5億5千万円。来年度は11億円の売り上げを見込んでいる同社。「生駒銘水」が本県の誇れる新たな特産品として定着する日もそう遠くはない。

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